労働安全衛生法 産業医

産業医とは労働安全衛生法に基づき、仕事をする人々が職場でより健康的ににより生産性を高く、さらに少しでも長い間働ける状態を作りあげることを医学的にサポートする医師のことをいいます。一言でいうと、企業お抱え医師ですね。労働安全衛生法産業医が企業に関わるという意味は、対象となる人物がどのように人生の時間を費やしているかを、きちんと把握してから判断できるということにもつながります。現在は超高齢化社会と言われていますが、ほとんどの人は人生の時間の大部分を会社での労働に従事することに費やしているわけです。理由としてやはり生きるために、食べていくために働いているということを否定する方はあまりおられないでしょう。年をとってからしっかりと健康を保つためには、元気に働いている時期をいかに過ごしてきたかが大切なのは当然ですよね。今も突然死や過労死などが新聞や雑誌の片隅に載り社会問題化するのは、健全な社会状況とは言えません。十分な保健活動を行うことを可能にする環境づくりを始めることで、労働者の健康を守り助ける職業が労働安全衛生法産業医なのです。

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労働安全衛生法 健康診断

事業者は政令で定まった事業場の規模で、労働省令で定められているように、医師の中からかかりつけ医として産業医を選任し、労働者の健康管理や労働省令で定めるその他の事項(以下「労働者の健康管理等」といいます。)を者に行わせなければないとする規則があります。(労働安全衛生法第13条 第1項)具体的には、産業医の選任の必要な事業場というのは、常に50人以上の従業員を使う事業場です。(労働安全衛生法施行令第5条)。さらに労働安全衛生法に基づく健康診断による企業で働く従業員の職場での健康管理のための措置の体系化がなされました。この労働安全衛生法健康診断を実施していないと、健康配慮義務違反・安全配慮義務違反とみなされ、刑事罰等を受けることもありえます。労働安全衛生法健康診断というものが重要視されてきたということは、当然それに関わる産業医の存在も重要となるわけです。健康診断の主な種類は以下になります。健康診断、一般健康診断、雇入時の健康診断、定期健康診断、配置換えの際等の健康診断、海外派遣労働者に対する健康診断などです。

労働安全衛生法改正と産業医

労働安全衛生法は平成8年10月1日より、改正され施行されました。過労死や突然死という社会問題に対してできるだけ法律システムを整えることを目的とした法改正となりました。産業保健指導を、一定の要件を備えた有資格者に行わせることで過労死を未然に防ぐのが目的となります。労働安全衛生法改正はこの目的を達成するために、産業医や事業者をはじめ、国の各々の立場の責任がより大きくなることとなりました。労働安全衛生法改正と産業医資格要件についてです。1)日本医師会産業医学基礎研修修了者(日本医師会認定産業医)2)産業医科大学産業医学基本講座修了者3)労働衛生コンサルタント合格者(保健衛生)4)大学で労働衛生関連科目担当の常勤講師以上の教職経験者5)その他労働大臣が定める者。以上の要件のいずれかを備えた医師だけが産業医として認められるという改正がなされました。今回の労働安全衛生法改正で事業者として責任が大きくなっています。さらに医師については、産業医としての医師と、健診をしたり保険の指導をしたりする医師は分けられています。労働安全衛生法改正で産業医の権限と責任も拡大された格好です。

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